四谷でタンゴ
最近出張づいていて、また日本に来ている。 今回は四ツ谷三丁目のホテルに泊まった。今まで東京でタンゴというと、渋谷と新宿と思っていたが、実は四ツ谷にもタンゴスポットが2つあることを発見。
一つは、Sin Rumbo という、大通りから路地に入ったちょっとわかりにくい所のビルの地下にあるタンゴバー。いった日はたまたまレッスンのあった日で客が10人弱いた。女性客をさそったら嫌な顔せず踊ってくれた。オレの下手なリードを誉めてくれさえしたので、ちょっとうれしい。オーナーは女性のタンゴダンサー。話の内容から、お年は決して若くはないと思われるが、それにしては端正な顔をしているなぁ、と思ったら元タカラジェンヌだそうだ。ここに1時間半ほどいて、ワイン一杯飲んで、結構いい気分になってから帰ろうとして、お勘定をきいて酔いがさめた。2500円!入る時きいた時は、テーブルチャージ1000円にワインが500円ということだったので、割と安心していたのだが、話が違うぞ!内訳をきくと、フロアチャージ500円なるものがあって、どうやら踊ると500円高くなるらしい。さらに、テーブルチャージか飲み物かのどちらかは(どっちだったか忘れた)会員価格で、非会員はそれより500円高い、ということを忘れていたというのが弁明だが、そう言った以上、500円引きはしてほしかった。うーん、それにしても、日本のタンゴは高い。これでは、気軽に踊れない。
四ツ谷のタンゴ、もうひとつは、Sin Rumbo から大通りをはさんでほぼ反対側にあるビルの中に最近できた Estudio de Y というスタジオでのミロンガ。(300メートルぐらいしか離れていない。) このスタジオは、オーナーの住処を改築して最近できたらしい。このミロンガはユニークで、行ったらキーボードをバックに客のひとりがタンゴを熱唱していた。タンゴの歌の愛好家というのがいるのを初めて知った。ちゃんと皆スペイン語で歌っている。巻き舌のRだってちゃんと発音している。すごいもんだ。また、バイオリンの人(この人とキーボードはプロらしい)とバンドネオンの人もとてもうまい。ミロンガを主宰するオーナー氏の話では、タンゴ音楽愛好家とダンサーとの「融合」をめざしているそうだ。ただ残念なのは、女性のダンサーが二人しかいなかったこと。聞くと、この催し、今回で2回目で、あまり宣伝もしてなかったらしい。しかし、面白い試みなので、是非続けてほしい。お金だが、こちらのほうは入場料2000円で、飲み物も食べ物もつくので、適正価格と言えよう。ここのホームページは、http://www.estudio-y.jp
ところで、どうも気になるのだが、日本では、ミロンガの前にやるタンゴのレッスンのことを、「ステップレクチャー」という。step lecture? 少なくともアメリカでは、こんな言い方しないぞ。lecture というのは、教壇にたって教えることで、ダンスを教えるのに使う言葉ではない。それにステップというのもいやだ。タンゴで一番重要なのは、足の踏み方ではなく、姿勢と音楽を聞くこと。ステップはその次である。ステップといういうと、ますますステップが必要以上に重要視されてしまう。それに、そもそも、タンゴを教えるのに何で英語の名前なんだろう?ちなみに、アメリカでは、こういうのは、単に class と言う。確かブエノスアイレスでも、そのスペイン語版で、classe だったような。何だ、lecture って?責任者出てこーい!(ちょっと古い?)